半年経って、しまパサール。
私が伯方島にやってきて半年が経ちました。
驚きの速さでしたが、日々の密度は濃く、新しい学びや体験に溢れた半年でした。
この節目のタイミングで、「しまパサール」というイベントが開催されました。
いつもお世話になっているアクティブな良子さんにお声かけいただいて、徳島から55歳の父(カレー屋)まで呼びつけ、有吉家は大盛り上がり。(笑)
もちろんイベントも大盛り上がり!来場者400人だそうでした!
あああ〜〜楽しかった!
賑やかなイベントを楽しみながら思ったことは、本当に素敵な所に来られたなあ、ってことです。
島での半年間に出会った人や、その人たちとのご縁の上に、今の私の活動や、のびのびとした生活が成り立っているということを実感する素晴らしい機会をいただけたと思います。徳島のカレーオジサン(父)にまでも優しくしてくれる人たちってなんなんですか!もう感無量でした。
私は半年間、島の人たちにもらうもの、してもらうことばかりで、何もお返しできていません。学びをいただき、チャンスをいただき、優しいお心遣いをいただき、野菜や魚介もいただき(笑)、情けないくらいもらってばかりです。
思い返せば、自分のためにこう生きたい、こうありたいという考えばかりだった自分を反省しながら、じゃあ私は何ができるだろう?この島の人たちにどうしたら喜んでもらえるだろう?という考え方にシフトチェンジできたような気がします。(協力隊なのに今更でしかないですけど)
先週、児童館の先生から素敵なお話をしてもらいました。
私たちは、子どもたちに、「どんなことがあっても、あなたの帰ってくる場所はここよ」と覚えていてほしいの。「この島があなたの故郷よ」って。そのために、島で思いきり遊んで、思いきり学んで、島は楽しい!島は面白い!って思えるような体験をいっぱいしてほしいと思っています。
って。
感動しますよねえ・・・。
先輩隊員の北山さんのヤギ森山での活動も、そういった島の人たちの思いや、子供たちの情操の発育に大きく貢献しているな〜と思います。子どもの湧き出るエネルギーと自然の相性って抜群なんですよね。
私も、小さい頃、近所の新井さんちの裏山を「とんがり山」と勝手に名付けて、友達と探検をしたり、夕日が綺麗な場所に秘密基地を作って、水筒でトポトポお茶を注いでたそがれたりしていました。自然という、不思議で美しくて、巨大で恐ろしいものの体内に子どもたちだけで踏み込んでいった体験は、大人になっても忘れないんですよね。
私は、こうして吾野という場所を置いてきてしまったけれど、いつか吾野という故郷に何かしてあげたい、お礼がしたいとずっと思っています。
島を出る子供たちや、島から遠く離れて暮らす人にとって伯方島はどんな場所なんでしょうか?
最後には戻ってくる故郷であってほしいな。
と、よそ者が勝手に言ってますけど・・・。
私は、仕事から家に帰る間、50ccにまたがると目に飛び込んでくるものが好きでしょうがないんです。例えば、釣り竿を持ってチャリンコで海に向かっていく中学生とか、海藻(イギス?)を干すお父さんお母さんの仕事姿とか、西日の入る家の窓際でミシンに向かう人の影とか、
麺棒を背中と脇の下に挟んでウォーキングしてるおじさん、ダックスフンド犬をチャリンコに乗せてどこまでも走るおじさん、のんびりした背中で釣りをしているおじさん・・・(おじさんばっかりかよ)
なんちゅうか、こういう風景を見るたびに、「あああ〜〜〜〜〜〜」っていう温泉に入った瞬間に出るババくさい声がでます。(やめとけ)
あと、苗字が同じ人が多いので、仕事の時でも下の名前で呼び合う感じとか、あの人とあの人が親戚で、あの人とあの人が兄弟で、っていう話も大好物です。なんかピースフルな気持ちになるんですよねえ。
しまパサールでは、今までに出会った人たちが、次から次に声をかけてくれて、本当にとても嬉しかったです。誰も知らず、何も知らずに身一つで飛び込んできた伯方島で、半年間、こんなにたくさんの人に、助けられたり、優しくしてもらっているんだなということが実感として湧きました。
父の伯方島参観日がしまパサールでよかったと思います。
カレーはあっという間に完売。「今日は楽しかったねえ」と何度も言って帰りました。めでたしめでたし。
(アワシャンティのカレープレート700えん。えびとれんこんのカレー、すだち鶏チキンカレーの合いがけです。)
私の初めてのウクレレライブ(10分ももたず)は、まあだいたい予想できていたテンパリストっぷりを発揮しながらも、頭カラッポで(夢つめ込めない)「無」のまま演奏し終わりました・・・(失笑)。むしろ喋っている時が一番落ち着くという・・・こんなもんですか?(笑)
まあバカズ、バカズ!(←次があると思っているおめでたい女)
で、母から「かなちゃんの動画撮っといてね」と言われていたので父に一眼カメラを託したら、愕然とするほど何も撮れていなくて(というか撮った痕跡さえない)、家に帰って父が和牛みたいにグーグー寝ている横で
「ん????(アルカイックスマイル)」ってなりましたわ。元カメラマン、とは?
まあ反面、ホッとしたけどな・・・。恐怖映像見るぐらいの気持ちでカメラ覗いたから。
それにしても、万年素人のウクレレを舞台にあげてくれる島の懐の深さ、、、、(というか良子さんやたかひでさん、のぶさん)照れくさいけど嬉しかったです。セッティングとかいろいろ、本当ありがとうございました!
漂流物のアクセサリーの方も、意外にも中学生くらいの女の子たちがみんなで買って行ってくれたり、ブログを見て来てくれた人がいたり、泣きそうに嬉しかったです。今まで夕凪の伯方の浜を、這いつくばるように散策する怪しい女だった私ですが、こういう瞬間のためにコツコツものづくりするのっていいなあ〜と思うと同時に、そろそろ木版画で島をモチーフに作品も作らなくては!と元気が湧きました。
(今後も「アトリエmanimani」としてアクセサリー販売をしていきます)
近頃、役場のデスクにこもりがちだった私ですが、秋は私のシーズンなので(適当)しまパサールをきっかけにして、もっといろんな人と出会って、関わって、学ばなくちゃいけないと思います。
いろんな場所に顔を出していこうと思うので、ぜひ今後とも宜しくお願いします。
島女子スタッフのみなさん、出店者のみなさん、おつかれさまでした!