伯方島まにまに日記

愛媛県伯方島に移住した25歳女の日々のおしゃべりです。

アウトドア八十八箇所

 

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さて、「アウトドア般若心経」は、みうらじゅん氏のすばらしい功績のひとつ。

般若心経に登場する全ての漢字を求めて、近所の街の看板から日本各地津々浦々をまわり、見つけた漢字の写真を撮って般若心経を完成させるというものです。

まったくバカバカしいと思われる代物ですが、「マイ仏教」を読んでいると、何か確信をついているようなついていないような。深いような浅いような。最高なのです。

 

四国八十八箇所巡りは、もともとゴリゴリのアウトドアコンテンツなので、わざわざ「アウトドア」をつけるのはおかしな話なのですが、適当なタイトルが思いつかなかったので雑に言い切ってみました。(枕でみうらじゅんの話がしたかっただけ)

 

ところで島で四国八十八箇所めぐりができることは皆さんご存知でしょうか??

この辺の島にはどこかしこにあるのですが(大島が有名)島内に小さい札所が沢山あって、全部に「八十八番大窪寺」みたいな感じで同じ名前がついています。伯方島も、阿波、伊予、土佐、讃岐にエリアが分けてあって、そこここに、小さな札所があるというかわいいお遍路です。

4月に、木浦の14箇所ほどを回って、今日は北浦の20箇所くらい?を回りました。朝から北浦の自治会長が一緒だったので、迷いの無い道順でサクサク進み、おしゃべりしながら気づいたら6キロ程歩いていました。

 

歩きながら治さんが教えてくださる昔話がすごくおもしろいのですが・・・

例えば、

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今から80年以上前に、塩で財を成した偉人がいたそうで、その人は費用を全部自分でもって(おそらく当時4.5万円くらい)島の子どもたちを京都や大阪へ修学旅行に行かせてくれたのだそうです。それも、一年や二年ではなく、何年も続き、当時の島の子どもたちにとっては、足を向けて寝ることができない有り難いお方だったのだとか。

今は閉校している北浦小学校の横に立つ像を見ながら、「金持ちでも、なかなかできることじゃなかろう」と教えてもらいました。

そんな話をしながら、お接待のある次の札所に行くと、91歳のおばあちゃんが「私が最後の修学旅行生じゃけんね~、、、楽しかったよ。はじめてみるもんばっかしで!」とうれしそうに教えてくれました。

点と点がつながっていく素敵な話だな~・・・。ちょっとジーンときました。

 

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(紫のジージャーにみきゃん軍手がいかす・・・)

 

そんなこんなで、また歩いていると、「やさ地蔵」のところに来まして、ここでも泣ける昔話がありました。

500年くらい前に、北浦のあたりで薩摩藩からきた船が難破して、陸に乗り上げたところ、その船には大事な「砂糖」が積んであって、それを誰かがこっそり盗んでみんなで舐めてしまったそうです。その甘く珍しい砂糖は、薩摩のお殿様が偉い人に献上する大事なものだったとかで、船に乗っていたお侍さんがめちゃめちゃに怒って、「犯人が出てこなかったら、この村の者全員の首を切るぞー!」と脅したんだそうです。

そしたら、自首したのは、18歳の弥三郎さんという村の青年で、みんなの罪を被ってかわりに打ち首になったのでした。

今日行った所には、北浦村の人が泣きながら建てた「やさ地蔵」があり、手を合わせながら、「こういう昔話はずっと残さなきゃだめだな~」と思ったりしました。

 

歩いている間に、ここは昔塩田だったところで、この人は北木島で財をなした人の像で、この辺は、その人が採ってきた北木島の石で、あの山は11面山で、三十三体のお地蔵さんがあるじゃろう、という具合に次々に教えてもらい、全く飽きることなく歩けました。すごく楽しかった~ へぇ~ボタン欲しい (古い)

 

消え行く地域の面白いモノ・コトを残すために私に何ができるだろう???と日々考えていますが、今日同行してくださったお二人のように、熱心に伝えようとしくれる人がいて、伯方島愛する人たちがいて、面白いモノ・コトがあって、あとはアクションだなと思います。

 

じゃあいつやるの?

いまでしょ!(しーん)

 

という状態です。はいはい、こっからですこっから!

 

とにかく島四国八十八箇所はいいですね。とっても楽しかったです。

またお接待のある日に回りたいな・・・

いやしんぼ有吉・・・