伯方島まにまに日記

愛媛県伯方島に移住した25歳女の日々のおしゃべりです。

消費活動は神様にも。(伯方島とんど焼き編)

大学時代、ずっと版画をしていたわけではなくて、1年ぐらいは全然関係のないものを作っていたりしました。とくに半年間は、構想設計という芸大でも屈指の謎多き専攻に籍をおき、友達のぽんさん(前回のブログ参照)主演の映像作品を作ったり、合評のときにまったく作動しなかったという堂々0点のプログラミングなどをしていました。(思い出すだけで辛い)

その頃に、「マイ神棚」なるものを作ったのですが、「神」という恐るべき宇宙規模のテーマ設定をしてしまったおかげで、できあがったもののお粗末さに、「ん?ゴミ?」と思わず声が出た作品になりました。

もともとは、インド人コックさんから頂いた、絵付けが雑すぎて顔がめちゃくちゃのシヴァとパールバティの置物と、完全にオネェ系に見えるサドゥーの置物がアイデアの源で、「こんなに雑で安っぽいのに、神様だから捨てられないんですけど・・・」という「神」なるものの静かなる脅迫によって、しかたなくインテリアにしていたという実体験からきたものでした。

こんなに安物が量産されていては、偶像の需要と供給のバランスが乱れて、世界中が神様だらけになってしまうじゃないか!!!!というコンセプトだったので、ゴミみたいな神棚を作り、それを神様だと断定してしまえば結構いいもの(捨てられないもの)になるんじゃないかという計画だったのですが、いくら自分で定義づけをしたところで、ゴミはゴミであって、神様にはなれないということを思い知らされる結果となりました。

 

しかし、そんな私の杞憂とは裏腹に、日本人は賢いのだと気づきました。

1年お世話になった神様に、お礼を言って、きちんとさようならができる機会が用意されているおかげで、インフレーションはセーブされています。なんてけじめのある文化なんだろう。(インドでも一応河に流したりするみたいなんですが、燃やすほうがいいよね)

日曜日に伯方島の北浦でのとんど焼き(全国的には「どんど焼き」)に参加したのですが、それぞれが正月飾りや注連縄飾りを持ち寄って、きちんと焼いて気持ちを新たにしていました。焼いた灰を缶やバケツに入れて持ち帰り、家の周りにまくと、蛇が出なかったり、鏡餅を同じ火の中で焼いて食べると、一年病気をしないとか、はじめて知ることも多く、「有吉さんのお里ではなかった?」(お里 笑)と聞かれて、なかったなぁ・・・どうしてなかったんかなぁ・・・と思ってしまいました。(そもそも地元に神社ってあったろうか)

 

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厄年の人たちが、おしるこを用意してくださり、あま~い朝ごはんを堪能しました。

思っていた以上に人出が多くて驚いたのとともに、みんなで顔を合わせる地域の行事はいいなぁと改めて。私も、北浦のおっちゃんから「いつ髪きったんで?」と言われるまでになり、去年一年の伯方島でのご縁をぎゅっと噛み締めました。

もちろん、喜多浦八幡神社に参拝をし(実は初詣です)、えんむすびのお守りを買い、また一年がはじまるな~と一息。

ちなみに、喜多浦八幡神社のお守りがすごくかわいいのですよ!

聞いたところ、いつもお世話になっている神社の若奥様のデザインで、サイズもコロンとしてて。

 

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うらはかわいい亀ちゃんで、表は祭りのはっぴのデザインにも使われている船です。

白とピンクの2色展開ですが、今年は女子力向上したいのでピンクを。(おなごぢからと読みます)

今まで数々の霊験あらたかな神社でえんむすびを買っていましたが、念が入りすぎてだめだったのかもしれない。いや、きっとそうだ。(きっとそうじゃない)

 

えんむすび守りの大量消費者として、ばかばかしい神棚ではなく、かわいいお守りをいっぱい作って散布したほうが面白かったのではないだろうか、と今さらながらに思い返したりしている小正月の有吉なのでした・・・。