伯方島まにまに日記

芸大卒業後に愛媛県伯方島に移住した23歳女のおしゃべりです。https://hakatab.wixsite.com/event

伯方島にお魚の研究機関があるってご存知かしら??

さて、私はお魚が好きです。(唐突)

 

毎年夏に、父の実家がある京都の加悦町に帰ると、必ず海水浴に行って、シュノーケリングします。

イソギンチャクとフジツボいっぱいの岩場に小さい魚が集まっている様子が可愛くて、捕まえたりするわけでもなく、ただ見ているだけで幸せいっぱい・・・

 

海なし県出身者からすると、海は、眺めて癒され、潜って癒され、おまけに美味しいお魚に癒されるパラダイスです。ちなみに海で食べるカップヌードルとおにぎりも天才的なおいしさだと思います。

 

しかし、お魚は好きでも、種類となると未だに疎くて、魚の漢字も全然書けません。合宿で行った島根の自動車学校に「鰤岡(ブリオカ)さん」というとてつもなく忘れられない名前の教官がいたことから「ブリ」の漢字は覚えました。笑

ただでさえ魚の種類や名前知らんのに、キジハタのこと「あこう」って言ったり、べラのこと「ぎざみ」って言ったり、うわあああああ!って感じです。(嘘、そんなんなってないです)

まったくもって由々しき事態。

憧れの海の近くに住んでいながら、瀬戸内海の魚について、私は全然勉強していないじゃないか!!!!

 

ということで、前からずっと中に入ってみたいな~と思っていた、伯方島にある「瀬戸内海区水産研究所」、(通称:稚魚センター)の見学に行って来ました。(わーい)

市役所職員、自治会長さんらと楽しく勉強させていただきました。

 

さて、ここは国立の研究機関で、昭和36年から瀬戸内海の魚たちの研究を行っている由緒正しき場所です。

「栽培漁業」という育てる漁業を研究し、全国に広めています。

ちなみに、全国ではじめて真鯛の人工飼育に成功したのはここ!!!

かつて、なかなか食べられなかった真鯛が、昨今、食卓によく登場するようになったのはここでの長年の研究の賜物なのです。ここから真鯛養殖は広まっていったんですね~~~。(NHK教育テレビ風の語りでしゃべっています)

 

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これはオニオコゼという魚の赤ちゃん。かわいい。このホルマリン漬けほしい。

卵からかえってからの成長過程を記録しておくためのものだそうです。

今、水産研究所が力を入れて取り組んでいるものの1つが、このオニオコゼ

 

背中のトゲに毒があり、見た目も茶色くてブサイクなんだけどおいしくて、この辺の食文化と根深い関わりがある魚なのです。ここで育った元気な稚魚を、大三島漁協と協力して放流を行い、その分布や、成長の様子を集約しています。ちなみに稚魚たちには目印がついていて、背中のトゲの何本目が抜かれているかによって、平成何年に放流したカサゴかが分かるのだそう。(当たり前だけどかしこい)

 

オコゼは大三島でとくに重宝されてきた魚。大山祇神社の女神様は、あまり容姿が麗しいタイプではなく、美しいものには激しい嫉妬心を抱いてお怒りになる神さまだったのですが(人間味がとまらん)

島の人がオニオコゼを謙譲すると、「私より醜いものがいるなんて!」と大変喜んだのだそうです。それ以来大三島ではよく食べられるんですって!

もう失笑が止まらないオコゼ・・・。元気出せよな・・・。

 

長年の研究成果から、徐々にカサゴの生態や生育環境が分かってきたということで、これからどんどんオニオコゼが瀬戸内海で増えて、私たちの食卓にあがればいいな~と思います。じゅるり

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オニオコゼの稚魚。案内してくださった博士の太田さんは、生後何日目から背中のトゲに毒が生まれるのかを調べるために自分の指を刺させる実験をしたことがあるのだそう。探求する人の好奇心はある意味クレイジー。

 

日本近海の魚が水質汚染や、魚群探知機の一般化などからどんどん減っていっている昨今、この研究センターでは、研究員のみなさんが知恵とアイデアを絞り、トライ&エラーを繰り返しながら、瀬戸内海の海を豊かにするため頑張っておられます。

 素人からすると、魚の生態なんてだいたい知られているものだと勝手に思っていたし、卵から魚をかえしたり、稚魚を育てるのも、めだかや金魚を少し難しくしたぐらいかな~(舐めすぎ)と想像していたんですが、魚はまだまだ研究されていない、分からないことが多く、「何℃で生きられるのか」「何を食べるのか」、死んでしまったら「何がストレスだったのか」ひとつひとつ理由を探していく繰り返しなのだそうです。

 

例えば、カップルの親魚の水槽から流れてきた卵をろ過する網は、普通の網では卵を傷つけてしまいます。そこで、代わりにスーツの裏地を縫い合わせた手作りネットを使用しているというアイデア装置。「ここにある多くの装置は職員や研究員の手作りなんです。」とおっしゃっていました。最近は研究予算が減る一方なので、こういう工夫と努力も必要なんですって!(NHK教育テレビ風でしゃべっています(2回目))

 

 

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鯖の稚魚↑

 こういう水槽、ずっと見てられる・・・・

めっちゃ楽しい・・・・

 

  

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トラフグの水槽にて

「怒らせてみましょう」といって触ったとたん、この顔(笑)めっちゃ可愛いです!(目はキレてる)お腹のざらざらを触らせていただきました。

フグは肉食の魚なので、水槽に入れておくとお互いを食い殺してしまうそうで、養殖フグの尾びれがないのは、噛み千切られているからなんですって。こわ・・・

だから、ここの水槽は、流れるプールみたいな一方向への水流を作って抑制しています。あ~あ、なんだか巨大ふぐしゃぶに見えてきた。(肉食界の強者たる余裕)

 

ここは魚だけでなく、魚がエサにするプランクトンも徹底した管理のもと飼育しています。今だからこそ、魚に最適なプランクトンを与えることができますが、何をえさにしているのか分からない頃の先人たちの苦労たるや・・・・

 

50年前に未知だったことが、今は当たり前になっているというのは、どの分野にもあることですが、ここで行われている研究が、私たちの何代も後になって、日本の海を変えていくかもしれないと思うとワクワクします。目先の生活を守る仕事も大切だけど、自分が死んだ後のことをイメージしながらできる仕事というのはカッコいいと思います。私の地元は林業が盛んでしたが、林業もまた、今日植えた杉やヒノキが大きくなって、お金になるのは50年、60年後というスケールの仕事です。農業もまた、いい土を残せば次の世代が豊かになる仕事。プロフェッショナルの仕事というのはその位スケールが大きいものだと改めて思いました。

 

この海洋研究所では、申し込み手続きをすれば、こうして見学ができるそうです。

海の見方が少し変わってとても楽しい見学会でした!

研究員のみなさん、これからも頑張ってください~!

(小学生の社会見学レポートレベルの締め)