伯方島まにまに日記

愛媛県伯方島に移住した25歳女の日々のおしゃべりです。

要するに!途中はしんどいってことだよな!

「あのね~

 

絵を描くってゆーのはね~、真っ白で完璧なバランスのカンバスに絵の具をのせて、めちゃくちゃにしていく行為なわけよ。

そりゃあ、その完璧なバランスを破壊していくわけだから、絵を描くのはしんどいのよ。完全にバランスを破壊されたカンバスを、きみたちが思い描く『完璧』にもう一度ひきあげる作業だからね~」

 

としみじみ言っていたのは、私の高校時代の油絵の先生。

若い女性なのに、初々しさみたいなのは全然無くて(失礼)、魔女みたいな空気感と服装で、厳しくて優しい、今でも忘れられないミステリアスな先生でした。

当時、先生の名前を検索すると『死ね!女ども』という先生の個展情報がヒットし、私の周りは軽くざわついたものです。

最近、ほとんど機能していない高校のLINEグループにだれかがアップした先生のポートフォリオサイトをたまたま目にする機会があったのですが、

 

「蜘蛛が作る巣は自然物なのに、なぜ私が描く絵は人工物なのか」

だから自分は、誰からも自然物だと認められる絵を描きたい、という内容の詩を書かれていて、とても感動しました。先生は今でもキレキレなんだなぁ。いいなぁ。

 

そんな話はともかくとして、私はその「白いカンバス最強説」と、「絵を描くのがしんどいなんてアタリマエ説」をいまだに妄信していて、絵がどーのこーのではなく、何をするにしてもそうだ、これはことわざか何かにするべきだとさえ思っているのです。

さいころから絵を描くのが大好きだった私にとって、はじめて生みの苦しみを知った場所が美術科での高校生活だったので、「そんなのあたりまえでしょ」と言われたのには随分救われたんだと思います。

 

そう考えると、私が伯方島に来てからやっている協力隊の仕事なんて、ただでさえ住みよく、美しい島をチョコチョコといじくっているだけにすぎません。

白いカンバスを愛でて称えていた1年目があるならば、2年目は私にとって「破壊」の年だったのかもしれません・・・

何もしなくても平和な場所で「何かしよう」と立ち上がったものの、何度も不安感にさいなまれ、得体の知れない変な人にも絡まれ、ある人からは「うちの島には面白いイベントないのよね~」と聞こえる距離で言われ(めちゃくちゃイベントしている人間の横で言うとは残忍レベル高杉)、妄想というイマジネーションに突き動かされていた1年目から比べると、「ことはじめ」の苦しさにどんよりすることの多い日々でした。

 

今も、何か終わりそうになると、何かが始まって、また忙しくてパンクしそう・・・という毎日ではあるのですが、

そんな中でもちょっとずつ、形になっていくものが増えてきて、これからはじまことにも前向きになったり、3年目を目前に確かな心境の変化を自分で感じています。

 

そして、

今日は天井画が完成しました。

本当に長くて、気苦労の耐えないプロジェクトでした。市の担当者と話しながら熱くなりすぎて号泣してしまうという事故もあったりしたのですが(オイオイ)、こうして白いカンバスがひとつの「絵」になり完結すると、達成感と満足感でお腹いっぱいになりますね!(だがしかし食も進む・・・)

 

3月17日には旧今治市内でのイベントも控え、まだまだ気苦労の耐えない私ですが、

最近は、不安になったりするのは、自分への自信の無さからではないか、という推測に至り、糖質制限ダイエットをはじめました。

テレビでは1週間に2キロ痩せると言っていたのに、2週間で1キロしか体重が落ちていないのはどういう計算ミスなのか教えて欲しい。(菓子くってんだろぉ?菓子をよォ?)

たまに無償に食べたくなるスパゲッティカルボナーラや、激辛系ラーメン、どんぶりご飯からどうやって気をそらすか。

もっと自信をつけるための自分磨きは怠らずに頑張りたいと思います。

「途中」や「過程」は苦しいもの!

 

白いカンバスに絵を描くように、自分の中の完璧に近づくために頑張ります!

(小声:もとのカンバスがそもそも完璧じゃないとき、このロジック通用しなくね・・・??)