伯方島まにまに日記

芸大卒業後に愛媛県伯方島に移住した23歳女のおしゃべりです。

〈夏休みの宿題ポスター〉のジレンマ

こどもたちの夏休みがはじまり、波方町なみっこ交流館で、毎年恒例となりつつある「夏休み宿題ポスター」の制作指導をやらせていただきました。

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 毎日、図工だけだったらいいのに・・・と嘆いていた私が唯一嫌いだったポスター課題。

中学の時にはポスターばかり作らせる先生に生意気を言って、栄光の〈5〉しかとったことが無かった美術ではじめて〈3〉を与えられてしまいました。(いまだにムカムカしてくる!)

 

そんなポスター苦手な私が、美大出身というだけで偉そうにこどもたちに教えていいものだろうか・・・と悩みながらも、最後まで根気強く作品を仕上げた子どもたちには「よくがんばりました!」の100点満点をあげたい気持ちです。

「先生・・・何かいたらいいか分からん」

「先生・・・次は何色塗ったらいいん?」

と不安げだった子どもたちが、

「みてみて!こんなキレイな色になった!」

「絵の具まぜたら海の色になった!」

とか話しながら筆をすべらせていくのは、嬉しいというかなんというか。

それと同時に「もう終わり?塗るとこない~」「えええええ・・・もうやだダルい~」「帰りたい・・・」と完成までの苦悩にぶちあたる子どもたちもほとんどで、ここまで頑張ってできるのがただの宿題ポスターかよ~と残念に思いました。

 

 

私が小学生の頃から変わらぬポスター課題といえば、「年金ポスター」「明るい選挙ポスター」「交通安全ポスター」「人権ポスター」「環境保全ポスター」etc・・・

普段の生活の中で、子どもたちのアンテナに触れることの無い完全なる大人のエゴ的なテーマの数々がそもそも嫌いで、まずポスターっていうものがどういうものかも理解していない低学年の子とか、授業でまだ絵の具使ったことが無い子とかに、「家で描いて来なさい」って宿題にするセンス、はっきり言って「は????」って感じです。

全科目にいえるけど、惰性で宿題を出す義務教育のナンセンス、変えていかないと悪影響すぎます。本当に。

 

まずそもそも、ポスターというものを課題にするのは賛成。

ポスターの基本はデザインです。キャッチコピーがあり、誰かに情報を届けたいという目的があるからポスターなのです。

私も専門ではないので、大きいことは言えないけど、何かデザインをするとき、そのデザインをする対象についてよくよく調べて、実際に見たり聞いたり触ったり体験したりしてから始めるはず。

「選挙」を体験したことがない、というか、したくてもその権利のない子どもに『投票に行こう』と言わせるちんぷんかんぷん具合にはへきえきします。

具体的な提案をするならば「あなたの町」とか「お気に入りのお店・場所」を紹介しましょう!みたいなポスターはどうですか???子どもたちがリアルに感じている魅力や伝えたい気持ちをキャッチコピーや絵を使って表現するなら、親や先生たちも宿題を見るのが楽しみになると思うんだけどな。

例えば!「伯方名物塩ラーメン」のポスターを描くことになったとします。自分で食べに行ったり、お店の人にこだわりを聞いたり、どんな人に知って欲しいかを考えたりする、

そうした情報をB3の画用紙にどうやってまとめるかって、めっちゃ難しいけど、めっちゃ意義がありまくりじゃないですか。

ていうかポスターってそういうものだから!

ちょうど先日、「わたしのマチオモイ帖」という絵はがきコンクールに応募しましたが、全国のクリエイターからまち自慢絵はがきを募り、その中からゆうちょのカレンダーが選ばれるという内容でした。

それの子ども版をなぜやらないのよ!!!!???

 

ここで小ネタ。

ポスター入選作品あるある

・地球と手

・投票箱と虹

・輪になって手をつなぐ人

・怪しい錠剤から湧き出る謎の怪物

小ネタおわり。

 

内心はそう思いながらも、せっかくこの日を目がけてポスターを作りに来てくれる子がいるんだし、自分のできることを教えてあげよう!とチャンネル切り替え。

「テーマの意味が分からん」から始まるポスター作りをどうやって指導すればいいのか分からないので、私なりに一所懸命に塗り方や、画面の構成、配色などのアドバイスをしました。

 

3度の飯の次に絵が好きだった私ですら嫌いだった宿題ポスターを誰が愛してくれるのよ・・・

 

それでも、頑張って完成させたポスターを大事そうに持ち帰る子どもたちのうしろ姿はかわいくて、また機会をいただけたらポスターの先生したいな!って思いました。というか8月16日に2回目のポスターあります(笑)なみっこ交流館でまだ受付してると思うので、お子さんの宿題を確実に終わらせたい!親御さんは問い合わせてみてくださいね。

ポスターのことボロカス言ってますけど、「横顔ってどう描くの?」「車ってどう描くの?」「標語はどうしたらいいの?」という質問には着実にお答えできますし、「あー!しんどい!」と投げ出しそうになる子を「ちょちょちょちょ!」とうまいこと引き戻すこともできますよ^^

 

こんな宿題でも(トゲすごい)、子どもが楽しく取り組んでくれれば嬉しいな~